玄箱ProにDebian 7.0「Wheezy」をインストールする!

かなり以前の記事になりますが、玄箱Pro MPD では玄箱ProへDebian 6.0 「squeeze」をインストールしましたが、USB-DACの接続に失敗しました。

1年半振りにDebianのバージョンが上がったので、インストールしてみることにしました。

前回の玄箱Pro MPD の時は、備忘録としてオフラインメモをとっていたのですが、今回はDebian 7.0「Wheezy」インストール時にちょっとしたトラブルに見舞われたので、オンライン備忘録として記事にしておきます。

また、玄人志向らしく(笑)シリアルコンソール接続しているものとして、話を進めていきます。

SSH接続だけでは、フラッシュブートへ戻したりの技が使えないため、玄人はシリアルコンソール接続環境を構築しておくべきです。

1.フラッシュブートへ戻す

初めてインストールする場合は、この工程を飛ばしてもよいのですが、私のように散々いじっていた場合はまず、フラッシュメモリーからのブートに戻さないといけません。
2度目のカウントダウンの時に何かキーを押して、U-Bootコマンドモードに入り

Found boot image
hit any key to switch tftp boot.
Hit any key to stop autoboot: 0
<<system_bootend>>
Hit any key to stop autoboot: 3 ←ここで何かキーを押す(3秒カウントの間)
Marvell>>

そして以下を1行ずつ実行していきます。

Marvell>> setenv bootargs_root root=/dev/mtdblock2 rw panic=5
Marvell>> setenv bootcmd ‘nboot $(default_kernel_addr) 0 $(nand_uImage_offset) ;setenv bootargs $(bootargs_base) $(bootargs_root) $(buffalo_ver); bootm $(default_kernel_addr)’
Marvell>> setenv nand_boot yes
Marvell>> setenv bootargs $(bootargs_base) $(bootargs_root) $(buffalo_ver)
Marvell>> boot

フラッシュメモリーから立ち上がったら

ログイン:root
パスワード:kuroadmin  ←初期パスワードはこれのはず!

で、ログインの後、次のコマンドを1行づつ実行します。

~ # nvram -c set default_kernel_addr 0x00100000
~ # nvram -c set bootargs_base ‘console=ttyS0,115200’
~ # nvram -c set bootargs_root ‘root=/dev/mtdblock2 rw panic=5’
~ # nvram -c set bootargs ‘console=ttyS0,115200 root=/dev/mtdblock2 rw panic=5 BOOTVER=1.09’
~ # nvram -c set bootcmd ‘nboot $(default_kernel_addr) 0 $(nand_uImage_offset); setenv bootargs
$(bootargs_base) $(bootargs_root) $(buffalo_ver); bootm $(default_kernel_addr)’
~ # nvram -c set nand_boot yes
~ # reboot

最後のコマンドrebootでリブートされた後に、再び

ログイン:root
パスワード:kuroadmin

で、ログインします。

2.HDDを初期化する

次に /etc/nsswitch.conf の記述を確認します。
私の場合、使いにくいのですが、標準のviをしばらく使います。

~ # vi /etc/nsswitch.conf でエディターを起動して

hosts: files
      ↓
hosts: files dns とする

修正した場合は、:w :q
修正無しの場合は :q! で終了

その後HDDをフーマットします。

~ # df コマンドで

Filesystem 1k-blocks Used Available Use% Mounted on
/dev/mtd2 65536 17372 48164 27% /
/dev/ram1 8192 152 8040 2% /mnt/ram
/dev/mtd3 192512 57840 134672 30% /mnt/mtd

のように表示される(装着されているHDDにより異なる)

~ # fdisk /dev/sda コマンドを実行して

Command (m for help): p  で表示・確認して

Command (m for help): d で、全てのパーティションを削除する。

Command (m for help): p で表示・確認して

Command (m for help): w で書き込む

~ # fdisk /dev/sda 再度コマンドを実行して

Command (m for help): n
Command action
e extended
p primary partition (1-4)
p
Partition number (1-4): 1
First cylinder (1-57231, default 1):
Using default value 1
Last cylinder or +size or +sizeM or +sizeK (1-57231, default 57231):

Command (m for help):w

~# mkfs.ext2 /dev/sda1

~# mount -t ext2 /dev/sda1 /mnt/disk1

 

3.インストールに必要なパッケージの準備

インストールパッケージを/mnt/disk1にダウンロードする。

~# cd /mnt/disk1

次の3個のファイルをダウンロードする(7.0.0 wheezy) 2013/05/18現在

/mnt/disk1 # wget http://ftp.jp.debian.org/debian/dists/wheezy/main/installer-armel/current/images/orion5x/network-console/buffalo/kuroboxpro/config-debian

/mnt/disk1 # wget http://ftp.jp.debian.org/debian/dists/wheezy/main/installer-armel/current/images/orion5x/network-console/buffalo/kuroboxpro/initrd.buffalo

/mnt/disk1 # wget http://ftp.jp.debian.org/debian/dists/wheezy/main/installer-armel/current/images/orion5x/network-console/buffalo/kuroboxpro/uImage.buffalo

 

Shellコマンドを実行し、起動パラメータを変更して、HDDから起動するように変更する。

/mnt/disk1 # sh config-debian

その後リブートする
/mnt/disk1 # reboot

 

 いよいよ、Debian 7.0「Wheezy」のインストール開始!

インストールが始まってから最初の入力画面がでるまでは、かなり時間がかかる。

 

 

 

SSHで接続してインストール・・・・・<Continue>を<Enter>

 inst001

 

ダウンロードのミラーサイト選択では、Japanを選択して<Enter>

 inst002

 

ここは、どちらでもOKなのだが、ついつい元祖debian.jpを選択してしまう<Enter>

inst003

 

我が家の場合は、proxyなしなのでブランクのまま<Continue><Enter>

inst004

 

言語の選択では、 日本語を選択したいので、Englidh以外の「C」を選択<Enter>

inst005

 

Ajiaを選択<Enter> 

inst006

 

Japanを選択<Enter> 

 inst007

 

 rootのパスワードを入力する

inst008

 

rootのパスワードを再入力する

inst009

 

通常ユーザー名を登録する。フルネームでとあるが適当に・・・

 inst010_1

 

通常ユーザー名を登録する(ユーザーアカウント名)

 inst011

 

通常ユーザーアカウントのパスワードを入力する

 inst012

 

再度同じパスワードを入力

 inst013

 

パーティションの構成を決める工程で「use entire disk」を選択

 inst014

 

今回は、HDDへインストールするので、このHDDを選択して

 inst015

 

MPDのみ動かすため、ディスク全体を1パーティションにする

 inst016

 

構成が表示されるので、このまま書き込みする

 inst017

 

 パーティション書き込みの確認をしてくるので「Yes」とする

 inst018

ここからは、回線速度にもよりますが、ダウンロードにかなり時間がかかります。
次の画面に切り替わるまで、コーヒーブレークタイムです。(笑)

Debianの開発に寄与するような身分ではないので 「No」を選択

inst019

 

最小限の構成でインストールするため、下図の2つのみ選択

 inst020

 

下図の表示が出て、ベースシステムが順調にインストールが開始されたと思っていたら・・・

inst020_1

 

途中でエラーが表示されてストップ!
<Continue>を選択<Enter>・・・下図のような項目が表示されました。
またまた<Continue>を選択<Enter>

inst021

2013年11月追記
その後、Debianのマイナーバージョンアップがあって、上記のようなエラーは発生しなくなりました。
インストールが開始された後は、順調に最後まで進んで完了しました。
よって、以下の対処療法は必要なくなりました。

 

どう対処していけばいいのか分からず、
ここで、ネット検索してようやく http://white-voice.cocolog-nifty.com/wv/2013/05/linkstation-ls-.html 
なるサイトを発見!!!

「システムを起動可能にする」の項目を選択して<Enter>

inst022

 

 「シェルの実行」を選択して(Execute a shell)<Enter>

inst023

 

 <Continue>を選択<Enter>

inst024

 

シェルを起動後、”/bin/apt-install u-boot-tools”を実行する。

 inst025

 

数十秒前後でプロンプトが戻ってくるので”exit”で抜ける。

 inst026

 

すると、Debianインストーラメインメニューが表示されるので、「システムを起動可能にする」を選択。

 inst027

 

 無事にインストールが続行されて・・・

 inst028

 

 最後までインストール完了。

inst029

 

リブートすると、ログインまで到達。めでたしめでたし!!

inst030

 

 

★ 玄箱ProでMPD(2)へ続く

 

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コメント

  1. hisashi_chan より:

    突然のお願いで、恐縮です。
    以下の件、ご教示いただきたく、お願いします。
    貴殿の書かれている手順に準じて、wheezyをインストールするところまでは、行くのですが、mirrorサイトを指示するところで、何度やってもストップしてしまい、先に進めません。どうしたら、先に進めますか、ご存知であれば、ご教示ください。

  2. hisashi_chan より:

    ターミナルソフトをPoderosaから、Tera Termに変更して、SSH接続したら、うまく先に進めました。お手数をおかけいたしました。ありがとうございます。


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